【2024年9月実績】スポットワークマーケットデータレポート_2024年11月発表
多様な働き方の調査研究機関「ツナグ働き方研究所( https://tsuna-ken.com/ 拠点:東京都中央区/所長:大野博司)」は、ここ数年で広がりを見せる「短時間、単発で働くスポットワーカーの市場」について定点観測する「スポットワークマーケットデータレポート」を毎月発表しています。
本レポートでは、2024年9月度最新データについて、とりまとめましたのでご報告いたします。詳しくは資料(PDF)をダウンロードしてご覧ください!
トピックス
1.スポットワークの求人倍率は2.54倍。前年差+0.71ポイントと大幅な伸び
2.新規ワーク数は、前年比+3.4%。主要職種では倉庫内・軽作業が前年比+34.6%と伸長
3.スポットワーカーの平均賃金は1,176円。通常のバイト賃金より17円安い
■1.スポットワークの求人倍率は2.54倍。前年差+0.71ポイントと大幅な伸び
2024年9月度のスポットワーク求人倍率は2.54倍。前月差+0.08ポイントで、9月以降年末にかけてスポットワークの需要が伸びる例年のトレンド通り、前月を上回る結果となりました。前年同月差は+0.71ポイントと、4か月連続で前年同月を上回っています。
■2.新規ワーク数は、前年比+3.4%。主要職種では倉庫内・軽作業が前年比+34.6%と伸長
景気の先行景気の先行指標とも言われる新規ワーク数は84,073件。前年比+3.4%と5か月連続で前年を上回りました。主要職種では倉庫内・軽作業が前年比+34.6%と最も伸びが高くなっています。
■3.スポットワーカーの平均賃金は1,176円。通常のバイト賃金より17円安い
2024年9月度のスポットワーク平均賃金は1,176円(首都圏・関西圏・東海圏の3大都市圏)。前月差-6円、前年差+20円となりました。通常のアルバイト平均賃金は1,193円(※リクルート発表「アルバイト・パート募集時平均時給調査」)との比較では17円安く、アルバイト賃金が上回っています。
主要3職種で最も賃金が高いのは、運送・ドライバーで1,245円となりました。
スポットワークマーケットデータレポートとは
〇スポットワークマーケットの定義
スポットワークとは、短時間、単発で働き「継続した雇用関係」のない働き方を指します。その中でも、雇用契約を結ばない“ギグワーク”と、単期雇用契約を結ぶ“単発バイト”の2種類に分類されます(ギグワークの代表例として、ウーバーイーツ配達員が挙げられます)。こうしたワークスタイルで働く個人、活用する企業の市場がスポットワークマーケットです。
〇マーケットの現状
個人)働き方改革による残業規制、コロナ禍による休業や勤務時間減少で、追加就労意欲が増大
企業)生産性向上観点から、ムダやムラのない=必要な時に必要な人数を配置する人件費最適化の高まり
技術)タイムリーかつオンデマンドなマッチを提供するスポットワーク求人事業者の参入
スポットワーカーは、コロナ禍を契機に急増、今後さらに広がりを見せていくことが予見されます。
〇定点観測する意義
総務省統計局の「労働力調査」では、2018年からILO基準の「未活用労働指標」を導入しました。例えば、その中にある「追加就労希望就業者」は「広義の失業者」とも言われる労働者です。現状の就労に追加してスポットで働くことは、労働者の収入安定、すなわち広義の失業率の改善につながります。一方、マクロ的に捉えると、潜在的な労働力活用は国力の向上に寄与することになります。こうした社会的意義と接続する観点から、本マーケットを定点観測し、市場規模の動向、有益なトピック、内在する課題などを可視化するデータレポートを発信していきます。
詳しくは資料(PDF)をダウンロードしてご覧ください!
出典)単発バイト求人サイト「ショットワークス」2020年9月~2024年9月データ
総務省統計局「労働力調査( 詳細集計)2024年(令和6年)7~9月期平均」
リクルート「アルバイト・パート募集時平均時給調査」
◆本件に関するお問い合わせ先
ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
担当 :和田
※お問い合わせは、ツナグ働き方研究所お問い合わせフォームからお願いいたします。