【2024年6月実績】スポットワークマーケットデータレポート_2024年8月発表
多様な働き方の調査研究機関「ツナグ働き方研究所(拠点:東京都中央区)」は、ここ数年で広がりを見せる「単発、短時間、短期間で働くスポットワーカーの市場」について定点観測する「スポットワークマーケットデータレポート」を毎月発表しています。
本レポートでは、2024年6月度最新データについて、とりまとめましたのでご報告いたします。
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トピックス
1.スポットワークの求人倍率は1.97倍。前年より求人数+46.1%、求職者数+20.2%の伸び
2.新規ワーク数は、前年比+6.1%。主要職種では倉庫内・軽作業が前年比+46.4%と伸長
3.スポットワーカーの平均時給は1,174円。前月差+1円、前年差+17円
■1.スポットワークの求人倍率は1.97倍。前年より求人数+46.1%、求職者数+20.2%の伸び
2024年6月度のスポットワーク求人倍率は1.97倍で、前月比では求人数が増加(+23.1%)したことによって求人倍率が上昇し、季節トレンドどおりの結果となりました。前年比でも、特に求人数が大幅に増加(+46.1%)したこともあり、6か月ぶりに前年を上回りました。
■2.新規ワーク数は、前年比+6.1%。主要職種では倉庫内・軽作業が前年比+46.4%と伸長
景気の先行景気の先行指標とも言われる新規ワーク数は79,522件。増加に転じた5月度(+21.9%)に続き、前年比+6.1%となんとかプラスを維持しました。主要職種では倉庫内・軽作業が前年比+46.4%と最も伸びが高くなっています。
■3.スポットワーカーの平均時給は1,174円。前月差+1円、前年差+17円
2024年6月度のスポットワーク平均時給(首都圏・関西圏・東海圏の3大都市圏)は1,174円。前月差+1円、前年差+17円となりました。通常のアルバイト平均時給1,181円(※リクルート発表「アルバイト・パート募集時平均時給調査」)との比較では7円安い結果となりました。
主要3職種で最も賃金差が大きいのは、倉庫内・軽作業でスポット1,188円、アルバイト1,215円と、通常のアルバイト時給が27円高くなっています。
スポットワークマーケットデータレポートとは
〇スポットワークマーケットの定義
スポットワークとは、単発、短時間、短期間で働き「継続した雇用関係」のない働き方を指します。その中でも、雇用契約を結ばない“ギグワーク”と、単期雇用契約を結ぶ“単発バイト”の2種類に分類されます(ギグワークの代表例として、ウーバーイーツ配達員が挙げられます)。こうしたワークスタイルで働く個人、活用する企業の市場がスポットワークマーケットです。
〇マーケットの現状
個人)働き方改革による残業規制、コロナ禍による休業や勤務時間減少で、追加就労意欲が増大
企業)生産性向上観点から、ムダやムラのない=必要な時に必要な人数を配置する人件費最適化の高まり
技術)タイムリーかつオンデマンドなマッチを提供するスポットワーク求人事業者の参入
スポットワーカーは、コロナ禍を契機に急増、今後さらに広がりを見せていくことが予見されます。
〇定点観測する意義
総務省統計局の「労働力調査」では、2018年からILO基準の「未活用労働指標」を導入しました。例えば、その中にある「追加就労希望就業者」は「広義の失業者」とも言われる労働者です。現状の就労に追加してスポットで働くことは、労働者の収入安定、すなわち広義の失業率の改善につながります。一方、マクロ的に捉えると、潜在的な労働力活用は国力の向上に寄与することになります。こうした社会的意義と接続する観点から、本マーケットを定点観測し、市場規模の動向、有益なトピック、内在する課題などを可視化するデータレポートを発信していきます。
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出典)単発バイト求人サイト「ショットワークス」2020年6月~2024年6月データ
総務省統計局「労働力調査( 詳細集計)2024年(令和6年)4~6月期平均」
リクルート「アルバイト・パート募集時平均時給調査」
◆本件に関するお問い合わせ先
ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
担当 :和田
※お問い合わせは、ツナグ働き方研究所お問い合わせフォームからお願いいたします。